春分の日。

西陽がさしこむ
隠れ家で


迎える
春分の日




美帆さんが紡ぐ
嘘のないことばと声


ライヤーという楽器の
音の透明感に


なんども
涙が
落ちそうになったけど


じっと
こらえた。




泣くことによって
からだいっぱいに
響く音を


ほろほろ
こぼしてしまうような
気がした。




耳にのこり
刻まれた記憶。



反芻する
うつくしい時間。