おばあちゃん。

ランチタイムにこのお椀 お気に入り❤️と お客さまに言っていただく このお椀はおばあちゃんが 私が子どもの頃に買ってくれた お椀です。つい 最近気がついたの ですが私が 喫茶店に異常に執着している 原因はおばあちゃんの つくってくれる 朝ごはんだったの…

彼女は夢で踊る

実家に かえったので20代のころ 聴いていたCDをもって 帰ってきた。店に戻って 聴いてみると音楽が好きという キモチがしぜんにあふれて おどろいた。老舗タンゴ喫茶で 働いていた とか高品質珈琲と名曲(笑) とかわたしは 知らないうちに 見栄をはって無…

11周年。

11年前の 今日。私の隠れ家は プレオープンしました。仕事も私生活も ぜんぜん 上手にできなくて反省してばかりの 11年間だったけどそれでも 隠れ家に 来てくれるお客さんのきもちが うれしくて拙い仕事を つづけてこれたことこころから 感謝しています…

世界。

たいへんな 思いをしてお母さんが 通わせてくれた ろくでのない ファッション学校でわたしが 得たものはズボンの丈を 治す能力と音楽と身体を 重ねるよろこびだけ かもしれない。渋谷系が好きな クラブ世代当時としては よくいるパターンの自堕落な 日々をす…

躍動するいのち。

物質だけ 豊かで、平和で 生きる意味も わからないぼやっとした 金に目の眩んだ あやふやな大人たちに 育てられたわたしたちの世代は 確実に狂っていたと思う。ドラッグもいじめも ふつうにそばにあったし深夜まで踊り狂ったり セックスの氾濫の中でも生きる…

あこがれとときめき。

フリッパーズギターを はじめて聴いた時とても 胸がときめいたことを今でも 覚えています。強烈なまでの 外国へのあこがれと共に黒い髪や 黄色い肌ずんぐりとした 自分自身の体型のなんとなく ダサくてイケてない自分自身を この音楽なら 救ってくれるような…

神秘主義。

コスパ主義的 屁理屈王集団。ひろゆきとか ホリエモンとか ダイゴとかばっかりが もてはやされておりますが(笑)彼らに象徴される 美を嘲笑うあやふやで猥褻な コスパ主義的戦後の日本に。芥正彦も三島由紀夫も 負けたのかもしれないなあ。右と左を結ぶもの…

足るを知る。

呑み屋街の3階に 住んでいる。 訳あって ほとんど人にも会わず 2ヶ月 部屋に籠もっている。 こんなに のんびりと 時間を過ごしたのは 20年ぶりだ。 最低限の食べ物と 本と音楽と携帯電話。 生活が 幸福で満ちている。 ゆるゆると 流れてゆく町の音を 聴…

記憶。

父とは あまり 話したことがない。 毎日 規則正しく 仕事に行く 背中 家にいる時は 本を読み 音楽を聴いている。 基本的な記憶は 後ろ姿だけである。 1度だけ ふたりで出掛けた 記憶がある。 夏の日に 電車に乗って 映画を観に行った。 はじめて 父の横顔を …

自立について。

日本は アメリカに 守ってもらって 平和を 維持している。 と いうことは 日本が 攻められた時には 日本の兵士は 戦争には行かないけれど アメリカの兵士が 日本を守るために 代わりに戦争へ行って 戦うことになる。 自国の子どもを守るために 他国の子ども…

重ねる記憶。

作為なく うつくしく 生きてゆきたいな。 と 思っています。 飾りたてたり 塗りたくったり 選抜したり 執着せずに 自然であれたらと。 そうしたら 自然と 優しい柔らかい うつくしさが 醸造されてくるのでしょう。 お店をはじめて 10年経った 私の隠れ家の…

秘めごと。

二十歳すぎで 神保町のタンゴ喫茶に 恋をした。 ただ ただ そのお店が好きで 近づきたくて アルゼンチンタンゴ という音楽に 深く深く のめり込むことになる。 浴びるように タンゴを聴き 古いレコードを集め 蓄音機まで買った。 あれから 20年がたって 恋…

茶のある小道。

お茶をのむ と いう行為の中に 日常の美を 見出すことを 仕事にしたいと 願う人が この世界にいることが 私の 希望の光です。 神楽坂の路地裏に このお店をみつけた時 このお店が 音楽レーベルをつくっていると 知った時 なんだか ものすごく 夢のある仕事を…

欠損の美学。

音が 天に舞上がる。 はじめて この人のピアノを聴いた時 あまりの 衝撃に レコード屋のお兄さんの 手をつかんで これ誰の演奏ですか? と、聞いたのを 今でも 憶えている。 音に まるで羽が生えたみたいに 演奏が空間にひろがってゆく。 弾いているのは 小…

風のように。

お花屋さんに 並ぶ花が苦手です。 人間が 飾るために育て 首をちょん切って きれい きれい なんて 下品で あんまり 好きじゃない。 地に根を張って すーっと伸びた 野の花のように 凛として 控えめで うつくしい。 女の人も そんな人が好き。 声が 風みたい…

あこがれの人。

あこがれの女性は? と 聞かれたら 向田邦子。と。 答える。 つよくて 頭よくて やさしくて うつくしくて。 でも 不倫して 癌になって 飛行機事故で 死んじゃった。 この人のことを 考えるたび。 ほんとうの幸福とは 何か ほんとうのうつくしさとは 何か わ…

しあわせということ。

福福と ふくらんだ身体を ゆらして かわいい おじさんが 隠れ家の扉を開けた。 只者ではないな。 と すぐ感じたが まあ よくあることなので ふつうに接客をする。 帰り際に 僕、本のデザインしてるんだ。 と、言って 死んだ わたしの親友の本を 買ってくれた…

千年後のわたしたちへ。

疫病が流行って 人間が減っていっています。 あした わたしも 消えてゆくかもしれないし 百年後には 跡形もなく わたしは消えているのだと 思っています。 千年後の わたしたちへ 残せるものは なんでしょうか。 それは 存在するための 地球という 生命の営…

意識の魔法。

同じかたちの そまつな家でも 思い出や記憶が 宿っている家 ていねいに 愛されている家 が、纏う ゆたかさ。 記憶と心根を さがして みつけてゆく 育んでゆく うつくしい暮らしは 家に宿り 家がまとう 満たされた表情は ふれあい 連鎖して ひとが人として ゆ…

人間の内面に潜む自分。

自慢じゃないけど わたしは 苦労もしたし 貧乏もしたし 孤独にも耐えてきた。 でも 全然 それを 哀しいことだとは 思っていなくて そんな人生を 歩むきっかけを つくってくれた人々を こころから 愛しているし 感謝している。 どん底を知ると いうことは 人…

あなたの知らない世界。

古い喫茶店に 入る時の 時空が 歪む感じが好き。 自分が 経験したはずのない 時代の扉を 開くようで ワクワクして 同時に 胸の奥底に ツンとなつかしいような 苦しいような 胸の痛みを感じる。 この 不思議な痛みが 癖になってしまって 私の 喫茶狂いが はじ…

哀しみについて。

SNSに踊り狂う 幸福協奏曲を 眺めながら。 この アルバムを聴いている。 わたしが しあわせ投稿を連発するほど しあわせだったら この人の弾く ピアノの音は たぶん まったく こころに響かないのだろう。 しあわせを すべてを手に入れるということは 鈍感に…

愛について。

愛とは何か。 結婚していた時の わたしは 毎日 そのことばかり 考えていた。 結婚というものは 契約であり 多少 支配や義務の 香りがしていて。 世の中の しあわせの基準に添って 結婚してみた ものの 結婚生活は 私にとって 本質的な愛とは ほど遠い エゴイ…

自由について。

保育園にいくのも 小学校にいくのも 泣きわめき 徹底的に拒否するこどもだった。 同じ時間にごはんを食べて お昼寝をするなんて 馬鹿馬鹿しい。 お母さんが困ろうが 悲しもうが いやなものは嫌だ。 そう 思っていたけれど。 結局は 流されて、ひとりぼっちは…

透明感。

ひとと 生きてゆくということは 多少なりとも こころがにごる瞬間があって。 こころに 影が差すたびに 誰かのために 生きてゆくのか? それとも 自分自身のために 生きてゆくのか? わたしは 葛藤していて うつむいて 泣いてばかりいた。 自分自身のために …

知るということ。

かわいい 翻訳家の女の子から クリスマスに 絵本をもらった。 わたしが 翻訳したんです。 と うれしそうに 渡してくれた。 独立して もくもくと じっと 仕事をしてきた その 女の子をずっと 見てきたから。 叶った夢を プレゼントしてくれたみたいに わたし…

エネルギー。

人間が 言葉とお金の価値を 手に入れて。 必要のない 未来への不安や恐怖が 生まれてしまった。 でも どうせなら ののりしあうのではなく うつくしいことばを紡ぎ合い どうせなら もっているすべてのエネルギーを 奪い合うのではなく 与え合いたいよね。 地…

労働について。

自分でお店を はじめるまでは もちろん 人に雇われていた。 雇われていた わたしは いつも どこかで 不満を抱え 酒で憂さをはらしたり 恋に溺れてみたり なかなかの 幸福欠食児童(笑) 問題児だったと思う。 なりたい自分に なることは ものすごく 根気のい…

男と女。

男はつよくて 女はよわい。 みたいな 幻想が 世の中を おかしくしている。 政治家は 空っぽで頭が悪いし ホームレスは 博識で頭が良いかもしれない。 ほんとうは いっぱいもっている人が さみしくて なんにも もってない人が 満たされているのかもしれない。…

感受性。

ひとつの出来事を うつくしくすることも 汚らしくすることも その人の 感受性ひとつで 決まってくる。 たくさんのものを 得ようとして ぽろぽろ こぼしてゆく人もあれば ひとつのものを たいせつに キラキラ輝く 宝石まで育てる人もいる。 ほんとうに 人を好…