感受性。

f:id:mirefugio:20210103183949j:plain


ひとつの出来事を
うつくしくすることも
汚らしくすることも


その人の
感受性ひとつで
決まってくる。


たくさんのものを
得ようとして 


ぽろぽろ
こぼしてゆく人もあれば


ひとつのものを
たいせつに


キラキラ輝く
宝石まで育てる人もいる。



ほんとうに
人を好きになるということは


たぶん
自分自身の感受性に
重なり合うような他人を見つけ


他人を通して
自分自身の感受性を
育てる作業で。



唯一
本質的に


わたしたちが
ひとつであることを知り


孤独から逃れられる
瞬間だから



人は
恋愛に取り憑かれるのだろう。



死に
向かい合って
はじめて


生命の喜びを知るように。


孤独に
向かい合って
はじめて


恋愛の本質を知る。





孤独や刹那を
知ってる人がする恋愛は
こんなにも輝いていて


 

ページをめくるたび
生命や瞬間のかがやきに
胸を掴まれる。


寂しさを
物質的に埋めるための恋愛に
終始している世の中に。


この旋律が
響く日がくることを


祈るほどに


うつくしくて。


恋の喜びの真理を探して
わたしはまだ、もがいている。


そして
盲目になれないほど
大人になった自分に
驚いている。


野村ー彦
『会うことは目で愛し合うこと
 会わずにいることは魂で愛し合うこと』