ぞろ目の日。

小学生のとき。


茶色くって
鼻のまわりが黒色の
犬がきた。


首輪をつけて。


散歩に行って。


餌をあげる。


そんな日々が
18年もつづいた。




自由に走りたいだろうな。



散歩をしながら


いつも
思っていた。




若い頃は
好奇心大勢にはしりまわり。


でも
最後は
歩けなくなって


寝たきりになって
死んでいった。



首輪につながれた
犬生はどうだった?


聴いても
答えるはずもなく。


わたしは
18年間の
犬のいのちをただ
みつめるだけだった。


愛していた。



ことばでいうことは
簡単だ。


しかし。


相手はことばは
話さない。


真実はだれにも
わからない。





ぼくんちのシロ」


すずきみほ


白泉社



ぼくとシロの物語。


犬。


みじかいいのち。


ちいさいいのち。


首輪をかけて。


育て、死にゆく。


そのときをみる。


この絵本の先につづく
シロとぼくの物語を思うと


すこし
胸がつまるけど。


ひたむきに
わたしたちの傍らで
生きてくれる
犬や猫たちから


わたしたちが学ばなければ
いけないことが


たくさん
あるからこそ。



神さまはこの世界に
犬と猫をつくったのかなあ。



思うのです。


細かいところまで
描きこまれたたのしい絵本。



若かった頃の
自分たちの散歩の風景を
思い出しました。


いろんな色の夕焼けを
一緒に見たなあ。