旋律。
毎日
大量の食器を洗うことが
私の仕事だ。
洗っている間は
近代文学
和歌
ラジオドラマ
を
YouTubeで
聴いている。
自分の書く文章の旋律を
ワルツに似ている
と
思ったことがあった。
でも
もしかしたら
あれ?
和歌かな。
と
思った瞬間があった。
万葉集の
朗読。
涌き出てくるような
感情を
ことばの旋律に
かえてゆく作業は
官能的だ。
感情は
どこから溢れて
旋律は
どこからうまれるのだろうか。
それが
万葉の時代から
遺伝子に埋め込まれた
リズムから
廻り来る
ものだとしたら
とっても
異次元的で
神秘的だ。
輪廻の
大きな螺旋階段を
辿るように
注意深く
こころの振動の源を
探ってゆく。
■『万葉恋歌』永井路子