おつかれさん。

mirefugio2015-04-21

おつかれさまの
ビール。


ミロンガで
はたらいていたころから
大好きだった。


アンカースチーム。


このビールの
香りをかぐと


神保町の
あの路地を
思い出す。


浴びるように
お酒を呑んで


あの頃も
わたしは懸命に
ふがいない
自分とたたかっていた。


階段をのぼると


そこは
お酒を呑むことも
ゆるされないほど


たいへんな
世界だった。



でも


たまにはやく
終わったら


この匂いを
かぎたくなる。


ああ
おいしい。



思いながら
初心にかえる。


どうしようもなく
何ももってない
貧乏少女だった


あの頃の自分を
わすれないように。