コシナ研究会。

mirefugio2015-03-11

写真。


私がまだ
高校生だった頃


ヒロミックス
という写真家がいて


ビックミニという
コンパクトカメラを使って
日常を撮った
写真集が流行っていた。


過ぎてしまう日々を
刹那的に切り取った写真。


写真。


という行為は
愛する人や時間を
切り取り
永遠として
かたちに残すために
生まれたのではないか。


まだ
高校生だった私は
ヒロミックスの写真から
そんなことを
読み解いて
感動していた。


コシナ研究会。


コシナという
レンズメーカーの
研究会。


カメラが大好きな
おじさまたちの同好会。


月初の土曜日の夕刻。
カメラを片手に
うれしそうに
わいわいしている
あの方々の展覧会です。


コシナ研究会さんの
作品を展示していて


ふと
ヒロミックスの写真を
思い出したのです。


猫や風景や女の子。
車や電車。


まっすぐな視線で
切り取られた
その写真たちは。


ヒロミックス
衝動的に撮る
あの少女の
日常の写真に
とても
似ているのです。


そうか!


カメラを持った瞬間
コシナ研究会のおじさまたちは
少年のような
まなざしを取り戻すのだ。


だから
土曜日の定例会も
あんなに
たのしそうなんだ!


カメラ。


カメラを手にした瞬間
少年に戻れる。


星の王子様の
物語のような。


荒木町
コシナ研究会の
物語。


なんか
とても
みずみずしい。


いい展覧会に
なりました。