ピッサンリ。

mirefugio2015-03-10

思い出せば。


ずっとずっと。


20歳の頃から
ひたすらに
働いてきた。


そして
35歳。


手はあかぎれ
赤く膨れ
髪には白髪が
たくさん増えた。


でも
私はきれいな手を
していた頃より
つよく、そして
自由になった。


自分のからだを
使って
お金を稼ぐ。



いうことは
何よりも


私が
ずっと
ほしかったもの。


足が動き
手を動かすことができる。


生きてゆくってことは
働くってことは


とても
たのしい。


隠れ家には
かわいいアルバイトの
女の子たちがいます。


ひとり
ひとり。


壁にぶつかったり
迷ってる姿を見ると


少し前の私を
見ているようで


なつかしい
きもちになります。


小娘には
お店なんて無理だ。


心ない大人に
投げかけられた言葉に
傷ついて


たちどまって
しまわないように


まずは
このお店から
女の子たちのちからを
信じてみようと
思うのです。


彼女たちだけで
お客さまをお迎えする
準備を今日からはじめます。


店主がいない日を
つくってゆきます。


ゆきとどかないことや
いつもとちがうことが
起こるかもしれません。


でも
それも含めて
私の隠れ家として


お客さまに
受け入れていただけるように
スタッフ一同
努力してまいります。


どうか
いろんなことが
うまくいって
みんながしあわせに
なれるといいなあ。



願う


船出の日なのです。


もちきれないくらいの
夢と希望をもった
ちいさな野の花たちと。


さあ
出発しまーす。