ぞろ目の日。

おなじかたちの
そまつな家でも


思い出や記憶が
宿っている家


ていねいに
愛されている家


が、まとう
ゆたかさ。



記憶と心根を
さがして


みつけてゆく
育んでゆく
うつくしい暮らしは


家に宿り


家がまとう
満たされた表情は


ふれあい
連鎖して



ひとが人として
ゆたかに生きてゆくうつくしさを



私たちに
おしえてくれるのだと
思うのです。



「ちいさいおうち」


バージニア・リー・バートン 文・絵
石井桃子



岩波書店



目に見える価値や
集団心理から


ぬけだして。


ものに価値をあたえるのは
いつも


自分自身の心根。



身の回りにある
すべてのものを宝物にするのも


ゴミにするのも


ひとりの人間の
意識の問題なんだなあ。


ものはいつだって
やさしくて。


私たちにこたえて
よりそってくれている。



さあ。
わたしも。



粗末なエプロンも
ちいさな店も
宝物に変えてゆく。


人間の意識は
魔法なのだ。