ハナさんのお客さま。

こんにちは。
隠れ家スタッフの直美です。
本日は児童文学ぞろ目の日!
またまたお気に入りの一冊をご紹介させて下さい。

題『ハナさんのおきゃくさま』
角野栄子
絵 西川おさむ

この作品は140ページと短いお話しです。ですが、ぎゅーっと楽しい毎日がワクワクする発想がつまっています。

ハナさんは1人で、とっても丁寧に生き生き暮らしています。
お庭の手入れや窓をキュ、キュっと磨いて花の鉢を置いたり。
座り心地の良いクッションや可愛いタペストリーを作ったりして居心地よいお家を保っています。
この居心地よいお家は、ハナさんの大きな喜びを感じる仕事の大切な存在です。
それは、どんな仕事でしょうか?

ハナさんはある日は、
美味しいスポンジケーキを焼いて、トロリとチョコレートをかけて、
リンゴでジャムを作り温かい紅茶に入れます。
二つある扉のどちらからか、いつお客さまが遊びに来てもいいようにもう準備は万端です。
ハナさんの言葉をかりると
「おいしいもの、たべていただいて、たのしいきもちになっていただくのが、あたしのしごと、おもてなしやさんなんですよ。でも、これ、お口にあうといいんですけど‥‥」
そういって、チョコビスケットとバラのお茶で楽しいおしゃべりのティータイムが始まります。

私が子供の頃、このお話しに出会ってから母はよくチョコをかけたスポンジケーキを焼いてくれました。
私や妹もハナさんを真似して部屋を片付けて紅茶をいれて絵を描いて飾りました。
いい事に、よくお客さまも来てくれてお茶会は賑やかな思い出です。

ハナさんに出会ってなかったら、こんなにお茶をする事やおもてなしする楽しさを知らなかっただろうなと、読み返して、今の自分と重ね感じました。

私もいつかハナさんになりたいな!