はっぴぃさん。

はっぴぃさん
はっぴぃさん


ぼくらのねがいを


きいてください




荒井良二さんの絵は
とても感覚的で


ひとの
こころを


色彩とタッチで
あやつる。





争いで灰色に
染まった町。


人びとのいたみは
さしいろの赤。


ボロボロになった町に
のこるさびしい色たち。


不安は青と黒。


そして
全体にのびのびと


描かれる黄色は
平等の色


黄色が深まるオレンジ色は


愛の色。




はっぴぃさんに
あいにいく


ぼくとわたしの
ものがたり






デザイン的で
かつ感覚的で


大人にも
こどもにも


たいせつなことを
おしえてくれる


うつくしい
絵本です。




自分以外のだれかを
愛すること。


自分自身を
愛すること。


人間以外のいきものを
愛すること。


傲慢になりがちな
人びとのこころ。


愛という
目には見えないものの


はかなさとつよさ。


生きてゆくと
いうこと。








はっぴぃさんは
きませんでしたが


たいようを
みているうちに
ふたりは


なんだか
はっぴぃさんに
あえたように
おもいました


はっぴぃさん
はっぴぃさん


ぼくのねがいを
きいてください


はっぴぃさん



はっぴぃさん
はっぴぃさん


わたしのねがいを
きいてください


はっぴぃさん


ふたりは
おおきな
たいようにむかって


たくさん
ねがいを
いいました


たくさん
ねがいを
いいました





こんな絵本をかける人と
おなじ世界の
おなじ太陽のしたに
いられることが


うれしいと


こころからおもう一冊。




もしかしたら
はっぴぃさんは
私たちなのかも
しれません。





店主のゾロ目の日。


三月三日は
荒井良二



はっぴぃさん。