うさぎのくれたバレーシューズ

こんにちは!
隠れ家スタッフの
直美です。


本日は
児童文学ぞろ目の日です。


また
お気に入りの一冊を
紹介させて下さい。



『うさぎのくれた
バレエシューズ』


安房直子
南塚直子 絵
小峰書店


まだまだ
寒いけれど


日差しの中に
春の温かさが
感じられますね。


桜の蕾も膨らんで
もうすぐ咲きそうです。



私は
淡い色の桜が
咲き出すと


夕暮れ
まだ寒い空気の中
少し走りたくなります。


それはずっと好きな
一冊の絵本のワンシーンを
思い出して


自然と脚が軽くなって
走りたくなるからです。



私が小学一年生の時に
この絵本に出会いました。


楽しい夢もつかの間
中々思うように
学校生活になれなかった頃


この絵本の
美しい色彩と絵
そして文章に


何度気持ちが
救われたでしょう。



大好きな
イチゴゼリーにも似た


桜の透き通った色が
美味しそうで


お話に出てくる桜のしるを
いつか飲んでみたら


どんな味かなと
想像していました。


大人になって
よく読み返し


まず
びっくりしたのは


挿絵がたぶん


間違いなく
銅版画であることです。


なんと私は
ここ十年ほど


銅版画を勉強して
製作してきたのです。



小さい頃の出会いが
とても大きな印象を
残していたんだな


と改めて
気づかされました。


そしてやっぱり
好きなページや文章は


そのまま
変わらず同じでした。


美しいものに
出会った時や


ハッとした瞬間


今まで出来なかったことが
スッと出来た時の感動


そんな気持ちを
少しも忘れたくなくて


走りたくなるんだと
思い出しました。