たしかに。

ひさしぶりに
神保町へ行く。


いろんな思い出が
路地に
茶店
駅に
曲がり角に。


わたしは
20代を神保町という
町に愛されて
過ごしてきた。


町の風景になって
とけこんで
泣いたり、わらったり。


私が
神保町をはなれて
5年がたった。


町はすこしづつ
かわって


わたしの記憶と
重ならない風景も
たくさんあった。


思い出を
一緒につくった人も
それぞれの道に進んで
今は、いない。



地に足をつけて
その町で
生きてゆく。


そのよろこびを
おしえてくれた町は
神保町で


やっぱり
神保町はすごく
いい町だった。


ああ
本当に
いい町だった。


この町の記憶を
たどるだけで
あたたかい気持ちになる。


記憶と風景。


町と人。


さあ、荒木町。


スタッフの女の子たちに
わたしと荒木町は
こんな記憶を
もたせてあげられるのだろうか。