rainy day

ランチタイム。


隠れ家には
たくさんの女性が
来てくださる。


手塚さんは
そのなかの
お客さま。



おいしい、おいしい、



言ってくださる
お客さまのなかでも


こどもみたいな
目をしているから


なんとなく
印象にのこっていた。



ある日
今、ゑいじうさんで
展覧会をしています!


と言われ


話しているうちに
隠れ家でも
展覧会をすることになった。


実は
絵は見たことがないまま
決めてしまった(笑)





ときはたち
搬入のとき


はじめて絵を見た。


うわー
すきだ!



思う。


のびのびとうごく
ゆびが絵を描く。


サボテンが
笑っていたり


にわとりが
おじさんに見えたり


ごはんつぶが
富士山にむかって
舞い上がっている(笑)



感覚をとぎすませて
自由に描く絵は


説明は
できないけど。


ちいさな額や
キャンバスを越えて


わたしたちのいる
世界と


ちゃんと
繋がっている。


高尚な
お高くとまった
芸術とはちがう


もっと
身近な存在。


だれもがもつ
記憶を
ちゃんと
再生してくれる。


そして
見るひとに
ひとなつこく


手をつなごうよ。



話しかけてくる。




喫茶展覧会。


「rainy day」


絵 手塚多希子


雨の中
たどりつく


コーヒーの香りに
つつまれて


この
なつかしい
安堵感




2016年5月9日(月)〜
6月25日(土)


木曜日
日曜日
定休日。


11時から
22時30分ラストオーダー
休憩なし。