とびこえたい。
性別とか
国籍とか
地位とか
宗教とか
できれば
3つも4つも
とびこえたいわよね。
と
大塚のスナックのママと
べろべろに酔っぱらって
話していた友達を
思い出す。
だれかがだれかを
好きとか
愛しているとか
そういう感情に
必要ないもので
あふれているこの世界。
なんだか
人間の肉体ですら
必要がないほどに。
みがかれた感性を
もっている
そのひとの存在に
希望のひかりをみる。
とびこえたいよね。
ぜんぶ。
今は
もういない友達が
記憶が
わたしのゆく先を
照らしてゆく。