それもまた。

隠れ家を
開店して


二年目に
たいせつな友だちが
亡くなった。


猫みたいに
私の前から
消えた。


という
表現がいちばん
しっくりくる。


お葬式に行っても
三回忌をすぎても


まだ
どこかで
わらって暮らしている
ような気がしている。




若い頃
鹿児島の農家のお手伝いを
していた話は聞いていた。



三回忌でもらった
お菓子の詰め合わせ。


箱につまった
手作りのお菓子の
ひとつ、ひとつ。


食べるたび


食べてしまうと
なくなってしまうのが
おしくなるくらい。


わたしの五感にひびく
お菓子だった。




それが
野菜菓工房Fu
との出会い。



そんなご縁で
隠れ家に届く。


野菜とお菓子。
鹿児島の風。



つながっている糸を
手繰りよせるように。


出会いは
つながってゆく。