名曲喫茶!?

mirefugio2015-05-31

「すばらしい
聴き手が居てこそ
すばらしい音楽家
生まれるんだ。


だから
君は一生懸命
音楽を聴かなければ
ならないよ。」


ミロンガで
働いていた頃
アルゼンチンタンゴ
解説者の大岩さんに
そう言われた。


それから
大岩先生の家に通って
貴重なレコードを
たくさん
聴かせていただいた。


アルテック
大きなスピーカーの前で
感動して
泣くこともあったし


居眠りを
してしまうこともあった(笑)


先生は
アルゼンチンタンゴ
とても好きで


私にも
好きになって
ほしかったのだと思う。


だから
私がミロンガを辞めると
言った時


先生は
とてもかなしそうな顔をした。


アルゼンチンタンゴ


特に
20年代から30年代に
かけてのものは
しっとりとした哀しみや
くるしさや
いとおしさのようなものが
抑制のきいた
規則正しい演奏の中に
こめられている。


実にしみじみとした
風情のある音楽。


ミロンガは
古いタンゴが
よく似合う店だった。


ミロンガで
働いていた頃


リクエストした曲を聴いて
泣いているお客さまを
何人も見た。


「思い出の曲なんだ。」


そう言って
泣いていた
おじいさん。


「この曲さえ聴ければ
ご飯なんてたべなくても
平気よ」


かわいらしく
微笑んでくれた
お婆さん。


日曜日の朝
タンゴのレコードをかけながら
仕込みをしていたら
いろんなことを
思い出しました。


そう
私の隠れ家は
名曲喫茶です。


私の隠れ家という
名前は
古いタンゴの名曲から
いただいた名前なのです。


みなさま
知っていましたか?


ファン・カルロス・コビアン
作曲の
タンゴの名曲。


私の隠れ家。


隠れ家のメニューの
一頁目。


願いをこめて
私の隠れ家の歌詞が
印刷してあります。


気づいてるひとは
はたして
いるのだろうか?(笑)